Cooking Studio Epices

目黒区の料理教室「エピス」の日常

郷愁のプッタネスカ(コラム)

念願のda dadaに、行ってきました。

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といっても、つくばでの結婚式の帰りだったので、お腹もいっぱい、時間も1時間ほどの滞在ということで、バイザグラスで3杯程いただきました。
 
オープン後、行きたい行きたいと思っていたのですが、結局、機会なく1年以上が経過。

期待に胸膨らませての訪問でした。

良い素材。
良いワイン。

それだけでいいんですよね。
すごくいい。それだけで。

たくさんの魅力的なパスタが黒板メニューに並ぶ中、どうしても食べたかったプッタネスカをチョイス。

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プッタネスカって、思い入れがあるパスタなんです。
私が高校生のときからアルバイトをしていたイタリアンで、このプッタネスカがよく注文されていたんですね。

高校生の私は「オリーブしか入っていないような地味すぎるパスタの何が美味しいんだ?」と、ずっと疑問に思っていました。
それに、ソース作りの時と仕上げにたっぷり振りかけていた粉チーズが食後の冷めた皿にこびりついて洗いにくいのなんのって!!
そんなわけで、むしろマイナスイメージしかなかったプッタネスカでした。

それが、ある日何がきっかけかは忘れましたが、店のプッタネスカを食べたんですね。
そして、大人の階段上がりました。

おいしすぎる!!!!

ケッパーってこんなに美味しいものだったんだ!
アンチョビの塩味って旨味なんだ!
オリーブの実ってこんなにジューシーなんだ!
てか、トマトソースんまー!!
粉チーズたっぷり、うまうま!皿にこびりついても仕方がない〜!
はー、至福♡

もう、イタリア料理の神髄を感じた瞬間でした。
それからというもの、賄いにプッタネスカを頼むことが多くなり、いつしか、思い出の味に。

今でもお客さんとして、お店に顔を出すと、思わず頼んでしまいます。プッタネスカ

そのお店の名は、荻窪「ラ・カンパネーロ」。

パスタソースの技はほぼ、この店で学びましたが、シェフのプッタネスカだけは真似できる気がしません。
作る気がしない。だって、シェフのプッタネスカがナンバーワンだから。
本当に、そのくらい美味しい。

メニューにないけど、いつだって材料は揃ってるから作ってくれる。
あー、今これを書いていたら食べに行きたくなってきた。

で、なんでプッタネスカの話をこんなに語ったかって...。
da dadaで食べたプッタネスカもクリアで気品があってとっても美味しかった。
んだけど、家庭の味というか、素材はカルディで揃うデイリーなものでも、魂に響く味は作れる、ということを感じた。

もちろん抜群にいい素材はすばらしいし、私だってお金が許せば毎日食べたい(笑)
でも、780円(当時の価格)のプッタネスカが、こんなにも私の味覚を支配していると思うと、とても清々しく誇らしい気分になるのでした。

きっと、つくばの人はda dadaのおいしいものたちが、そんなふうにDNAに組み込まれて行くんだろうな、と思うと羨ましくもあります。

次回のda dada訪問は、胃袋携えて、時間もたっぷりで、来襲したいと思います!!


追記:本来プッタネスカには粉チーズはかけない。ナポリのルール? 魚介(=アンチョビ)が入っているから? でも私、粉チーズかけた方が美味しいと思う!ナポリの人に首しめられようとも、粉チーズたっぷりかけてください!!!